PAアンプが家庭用として用いられる理由

PAアンプが家庭用として用いられる理由

音楽を聴く機器としては、スマートホンとイヤホンやヘッドホンの組み合わせが最近は人気がありますが、自室などで聴く際にはミニコンポやオーディオ機器が用いられます。この場合、音の入口であるCDプレーヤーやアナログレコードプレーヤー、音の出口であるスピーカーやヘッドホンに加えて、音声信号を増幅して出力する用途を担うアンプがあります。
音質にこだわるオーディオマニアはこうした機器を、数多くのメーカーが販売するさまざまな機種の中から、自分の好みにあった機器を組み合わせることを趣味としてます。機器だけでなく、それらを結ぶ音声ケーブルやスピーカーケーブルや電源ケーブルなどもその対象であり、自分が聴く音楽と好みの音色に合わせたコーディネートがなされます。
機器の中でもアンプは重要な位置を占めていて、音の出口や入口など比較的違いが判りやすい機種だけでなく、好みの音に近づけるためにはたいへん重要な機器であります。マニアの中には、プロ用途のPAアンプを家庭のオーディオ機器に導入する人もいます。スピーカーの低音部を担うウーハーは駆動時に逆起電力が発生して、ユニット本来の音が出ないことがあります。プロ用の機器は出力とダンピングファクターが高いため、こうした逆起電力に負けずにユニットをドライブできます。このようなことからプロ用機材が、本来はその目的ではなかった家庭用でも導入されることがあります。

大迫力のサウンドを楽しむならアンプの容量が大切

オーディオのアンプには容量が定められており、オーバーすることがあればサウンドのクオリティが大きく損なわれます。
入力されたソース音源を増幅させてより高い出力を行うための機材ですが、その処理能力には限界があります。ソースとなる音源の音量があまりにも大き過ぎたり、ミキサーに多くの機材を接続してアンプへと向かう音声が増加すると処理が間に合わなくなるオーバーロードが発生し、競合する周波数帯の音が干渉し合ったり一定の周波数の音がカットされてしまうことで音が割れたりノイズが発生してしまいます。
この状況を解消するためにはひとつひとつの機器の音量を下げたり、接続する機器を減らすことで容量の範囲内に収める必要がありますが、その代わり音量や迫力が損なわれてしまいます。
複数のソース音源を入力しなければならない環境でクオリティをそのままに音量を高めたい場合には、より高出力のオーディオアンプを利用するのがおすすめです。